逆行列・行列式
行列の行基本変形
- 1つの行を何倍かする
- 2つの行を入れ替える
- 1つの行に他の行の何倍かを加える
- 第1列の第1行成分以外0ならくくるようにする
- 1つの行をc倍すると行列式はc倍になる
- 1つの行が「2つの行ベクトルの和」である行列の行列式は、他の行は同じでその行にそれぞれの行ベクトルをとった行列の行列式の和
- 2つの行を入れ替えると行列式は-1倍になる
- 他の行の何倍かを加えても行列式の値は変わらない
- 転置しても変わらない
- 2つの行が等しい行列の行列式は0
列についても同様
定理
連立1次方程式Ax=bが解をもつ必要十分条件は
rank[A|b] = rankA
定理
n変数の連立1次方程式Ax=bに解がただ一つ存在する必要十分条件は
rankA = rank[A|b] = n
同次形の連立1次方程式
Ax=0
これはいつでもx=0という解をもち、自明な解という
逆行列の求め方2つ
・行列式を求め、余因子を求める
クラーメルの公式
Aがn次正則行列であるとき、
Ax=bの解は
x=t[x1 x2 ... xn], xi = det( A の第 i 列を b にした行列) / | A |
2変数関数の極値、停留点
z=f(x,y)が与えられたとき、
定点P(x0,y0)とその近くの点(x,y)に対して、常に
f(x0,y0) > f(x,y)
が成り立つとき、f(x,y)はP(x0,y0)で極大になる
f(x0,y0) < f(x,y)
が成り立つとき、f(x,y)はP(x0,y0)で極小になる
極値をとるための必要条件
fx(x0,y0)=0 かつ fy(x0,y0)=0
A=fxx(x0,y0)
B=fxy(x0,y0)
C=fyy(x0,y0)
Δ=B^2-AC
とおくと
Δが負でAが正なら極小値
Δが負でAが負なら極大値
Δが正なら極値でない
Δ=0 これだけでは判定不可(これについて以下記述)
【1】
z=x^4+y^4 =f(x,y)について
x=0, y=0のときΔ=0となる
これだけでは極値かどうか判定不可
そこで点(0,0)とその近くの点(0,k), (0, -k)を考える
ただしk>0
f(0,k)-f(0,0) = k^4 > 0
f(0,-k)-f(0,0) = k^4 > 0
つまり
f(0,k)>f(0,0)
f(0,-k)>f(0,0)
冒頭に書いたように
常にf(0,0) < f(x,y) が成り立つので(0,0)で極小値0をとる
【2】
z=x^4-y^4
の場合は
f(0,0)でかつy=xのとき常にf(x,y)=0となるからf(0,0)は極値ではない
むずかしい・・・
微積
接平面の方程式
曲面 z=f(x,y) の (a,b,f(a,b)) における接平面の方程式は
z=fx(a,b)(x−a)+fy(a,b)(y−b)+f(a,b)
曲面 f(x,y,z)=0 の点 (a,b,c) における接平面の方程式は
fx(a,b,c)(x−a)+fy(a,b,c)(y−b)+fz(a,b,c)(z−c)=0
全微分と互いに関係あり
dz=fx(x,y)dx+fy(x,y)dy
法線の方程式
(x-a)/fx=(y-b)/fy=(z-f(a,b))/-1
多変数関数の極大極小
z=f(x,y)
fx=0, fy=0として求まる組が極値をとる点の候補
A=fxx, B=fxy, C=fyy
Δ=B^2-ACとすると
Δ<0, A>0なら候補の点で極小値をとる
Δ<0, A<0なら候補の点で極大値をとる
e^(2y)+1が現れたらe^yで割ることを考える
数値計算
1階微分
関数f(x)の微分を計算するには差分近似を使う
前進差分
後退差分
中心差分
f(x+h), f(x-h)をx=xの周りでテイラー展開すると
講義資料の式になる
前進差分と後退差分は打ち切り誤差のオーダーΟ(h)
中心差分は打ち切り誤差のオーダーΟ(h^2)
・hが小さいとき
前進差分を例として
差分を計算するときに丸め誤差が発生して桁落ちが起こり、また分母hが小さいため丸め誤差の影響は大きい。そのため数値計算では、h→0としたとき精度が悪くなる。
2階の導関数の近似
(前進差分 - 後退差分)/h
打ち切り誤差のオーダーΟ(h^2)
丸め誤差の影響を小さくしたい・・・→高次の近似式
hをあまり小さくせずに打ち切り誤差を小さくできる
区分求積法
誤差のオーダーΟ(h)
1次の近似
台形公式
[x_i-1, x_i]の積分を台形で近似する
{f(x_i-1)+f(x_i)}*h/2
これをi=1からNまで足し合わせると台形公式
補間
最小2乗法
データ点をよく近似するy=ax+bを求める
ek = y_k - (a*x_k + b)の2乗の総和が最も小さくなるようにaとbを定める